2018.02.20
西寺郷太(NONA REEVES)「KROSS」インタビュー Powered by CINRA.NET
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都心にある一軒家、その2階をプライベートスタジオにしている西寺さん。シンプルながら必要なアウトボードがひと通り揃ったコントロールルームと、CDやレコードが壁いっぱいに陳列されたレコーディングルーム。その至るところにマイケル・ジャクソンのフィギュアやポスター、ライオネル・リッチーのサイン入りレコードなど「お宝」が飾られています。
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「ゴータウン・スタジオ」と名づけられたこの場所で、様々な名曲が生まれ、レコーディング&ミックスが行われてきました。
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「ゴータウン・スタジオ」コントロールルーム
西寺 :簡単なデモ音源ならここでサクッと録れてしまうし、ときには他アーティストやアイドルにも来てもらって、本チャンのボーカル録りを行うこともありますね。ノーナを長く手がけてくれているエンジニア・兼重哲哉や、サウンド周りを統括してくれてる齊藤竜也さんから勧められた機材を導入しています。本格的に録音するターンになれば、兼重が自分の機材を全て持ち込むので、音のクオリティーは全く問題ないです。
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| お気に入り機材:Arturia「KeyLab 49」
Arturiaのソフトシンセを愛用しているという西寺さん。この「ANALOG LAB」は、Arturiaのビンテージアナログシンセ群、「MODULAR V」や「MINI V」など5000もの音色をプリセットに搭載し、即戦力とそして使えるのが特徴。MIDIキーボードと、ビンテージアナログソフトシンセの機能を兼ね備えた「ハイブリッドシンセ」です。
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Arturia「KeyLab 49」( 現行ラインナップ)
西寺 :僕はとにかく、思いついたアイデアをすぐに試したいんですよ。なので、機材もできる限り少ないほうが効率がいいし、何度も買い換えるのは面倒なので、一度操作を覚えたらずっとそれを使い倒したいんですね(笑)。手が座ったまますべてのツマミに届くのも大事。機材や部屋はあくまでも「いい曲を作るための道具」というか、僕はキーボーディストではないので本格的な鍵盤も必要なくて。
そんな自分にとって「KeyLab 49」はとても便利。49鍵というのもちょうどいいし、付属のソフトシンセ「ANALOG LAB」で、コンピュータのモニターを見ながら(大画面で)細かく音色のエディットもできるのも嬉しい。ドラムマシン「SparkLE」とセットで使うことも多いですね。
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「KeyLab 49」の右にあるのが、ドラムマシン「SparkLE」( 商品詳細を見る)
| お気に入り機材:KORG「KROSS」
ライブで使用することが多いというKROSS。超軽量・小型ボディーに電池駆動なのでモバイル向きである上、弾きたい音色をパッと選んで感覚的にエディットできるシンプルな操作性は、ファーストシンセとしても人気の高いモデルです。
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KORG「KROSS」( 現行ラインナップ)
西寺 :最近、ノーナはカフェライブをやることが多く、狭い空間にも持ち運べるような、コンパクトな鍵盤楽器を探していたんです。今作でも参加してくれたプロデューサー / キーボーディストの冨田謙さんはKORG「KRONOS」を使っていて、それもいいなと思ったんですが、さすがに重いしデカ過ぎるかなと(笑)。
KROSSは、オールインワンシンセとしてはビギナーズモデルではあるけど、このサイズでこのサウンドなら申し分ないなと思いました。コストパフォーマンスは非常にいいですよね。ちなみに、ライブで演奏しているのは奥田です。なのでこれは、僕のお気に入りというよりバンドのお気に入りということになります(笑)。
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「『MISSION』は、最初から用意されていたような不思議な気持ちがするんです。これを作るために、僕らは様々な紆余曲折を経てここに来たんじゃないか、と」。そう話してくれた西寺さん。激動するシーンをサバイブし、多岐にわたる表現活動を続けながら44歳を目前にした今、「これからも長く活動していくための準備がようやく整った」と語る彼が、憧れのクインシー・ジョーンズやスティーヴィー・ワンダーのように、時代を超えて愛される存在になる日は近いのかもしれません。
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